【日本海洋掘削株式会社】2017年3月期 第2四半期決算説明会

【日本海洋掘削株式会社】2017年3月期-第2四半期決算説明会

それでは説明に移らせていただきます。市川社長よろしくお願いいたします。
ただいまご紹介いただきました社長の市川です。本日は足元の悪い中、ご多忙のところ当社グループの2017年3月期第2四半期決算説明会にお集まりいただきまして誠にありがとうごさいます。

2017年3月期-第2四半期決算説明会アジェンダ

日本海洋掘削2017年3月期-第2四半期決算説明会アジェンダ

スライドにあります通り、本日の決算説明は4部構成としています。第1部と第4部を私市川が。そして、第2部と第3部を副社長の山田が説明いたします。

原油価格とリグ数・稼働率の推移

日本海洋掘削原油価格とリグ数・稼働率の推移

それでは第1部のマーケットレビューについてご説明いたします。これは2014年9月から、今年の9月までの過去二年間の原油価格の推移と、世界全体の海洋掘削リグの状況を表したグラフです。青色の棒グラフは稼働リグ数を、赤色は不稼働リグ数を。そして緑色の折れ線グラフは、リグ稼働率を。灰色はWTIの月平均原油スポット価格を示しています。2014年夏から急落し始めた原油価格は、2014年12月から2015年11月まで40ドルから60ドルの間で推移しておりました。2015年12月以降はさらに下落し、今年の2月には20ドル台後半まで下落いたしましたが、4月から9月までは40ドル台へ推移しています。今年の9月時点での世界全体の総リグ数は、919基でした。この一年間で25基減少しています。厳しい事業環境が長引く中、石油・天然ガス開発各社では投資規模を縮小するため掘削工事計画の中止・延期や、期間短縮の動きが続き、新規工事案件も大幅に減少したため、稼働リグ数も減少しリグ稼働率は一年前に比べて11.4ポイント減の56.1%となりました。

主要海域別リグ稼働状況

日本海洋掘削主要海域別リグ稼働状況

この図は今年の9月時点での主要海域別リグ稼働状況を示しています。それぞれのボックスの上段は総リグ数を、中段は稼働リグ数を、そして下段はリグ稼働率を示しています。また、括弧内は一年前との比較を示しています。赤線で囲った海域は、今年の9月時点で当社グループのリグが稼働していた海域を示しています。総リグ数は中東・地中海・黒海などでは増加いたしましたが、南米米国側メキシコ湾・メキシコ側メキシコ湾・西アフリカなどでは減少しました。稼働リグ数は、西アフリカ・南米・北西ヨーロッパ・米国側メキシコ湾・メキシコ側メキシコ湾・東南アジアなどで減少いたしました。リグ稼働率は、米国側メキシコ湾・西アフリカ・東南アジアでは50%を下回る低い水準となりました。世界のほとんどの海域で、総リグ数・稼働リグ数・リグ稼働率が減少する中、インド洋だけは総リグ数・稼働リグ数・リグ稼働率とも増加いたしました。これは、インドの石油会社、国営ONGCが掘削コストをはじめとした各種コストが下がっているこの時期を狙って開発投資意欲を高めているためです。

タイプ別リグ数・稼働率の推移

日本海洋掘削タイプ別リグ数・稼働率の推移

この棒グラフは、リグタイプ別に総リグ数を稼働リグ数と不稼働リグ数に分け、今年の9月時点と昨年9月時点で比較したものです。グラフの下にはリグ稼働率の変化も示しています。ジャッキアップは541基から540基へ一基減少し、内稼働リグ数が383基から319基へ64基減少したため、リグ稼働率は70.8%から59.1%へ11.7ポイント減少いたしました。セミサブは188基から173基へ15基減少し、内稼働リグ数は128基から89基へ39基減少したためリグ稼働率は68.1%から51.4%へ16.7ポイント減少しました。ドリルシップは124基から121基へ3基減少し、内稼働リグ数は94基から75基へ19気減少したため、リグ稼働率は75.8%から62%へ13.8ポイント減少いたしました。

リグタイプ別デイレートの推移

日本海洋掘削リグタイプ別デイレートの推移

次に、デイレートの推移について説明いたします。リグ稼働率の低下に伴い、デイレートも大きく低下しております。このグラフは過去四年間のリグタイプ別のデイレート推移を示しています。左のグラフは、最大稼働水深が7500ftを、約2280mを超える比較的新しい大水深フローターのデイレート推移を示しています。2013年秋から下落を始め、2014年10月以降その度合いを早め、2015年10月以降はピーク時の50%程度の基準で推移いたしました。右のグラフは最大稼働水深が360ft、約110mを超える、新型のジャッキアップのデイレート推移を示しています。2014年の春から下がり始めたデイレートは2015年2月にその度合いを増し、2016年6月以降はピーク時の40%程度の水準で推移いたしました。

総リグ数とリグ数増減の推移

日本海洋掘削総リグ数とリグ数増減の推移

この図は、2014年9月から今年の9月までの過去二年間の新増リグと、退役リグの割合を示したものです。オレンジ色の線で囲んだ2015年9月から今年の9月までの過去一年間で新たに22基のリグが投入され、また一度退役したリグが3基が市場に戻ったため増加したリグは25基となりました。その一方で50基のリグが退役いたしました。退役リグの平均船齢は、32.9歳でした。

原油価格と建造リグ数の推移

日本海洋掘削原油価格と建造リグ数の推移

この図は、原油価格と現存するリグの建造数の推移を表したグラフです。原油価格の変動に伴って、リグの建造数も変動するという相関関係が見られます。右側の灰色の棒グラフは建造中のリグを示しており、今年の9月時点で建造中のリグは世界全体で179基となっています。しかしながら、今年の9月までの過去一年間で造船所に発注されたリグは一基もありませんでした。1970年代から80年代にかけて建造された多くのリグは老朽化が進み、次第にマーケットから退出しつつあります。左の網掛け部分のリグは、この一年間で退役したリグの平均船齢である32.9歳以上のいつ退役してもおかしくない経年リグの領域を示しており、今年の9月時点で345基存在しています。これは世界の総リグ数の約38%に相当します。また、2000年から2016年9月までに建造され、今後の海洋掘削事業を牽引していく高性能リグの数は450基あり、世界の総リグ数の約49%に相当します。このように海洋掘削市場はリグ船齢の二極化という構造的な問題を抱えており、今後も経年リグの退役が続くことを考えると、リグが不足する状況へ転じ高性能リグに対する需要はさらに高まると思われます。

延期されるリグの完成・引渡し時期

日本海洋掘削延期されるリグの完成・引渡し時期

次に、リグ建造市場の近況について説明いたします。厳しい事業化が続く中、リグの完成・引き渡しを延期したり建造契約を解約したりする動きが顕著になっています。それを示したのがこの図です。2015年9月時点で建造中のリグは、世界で206基ありました。その内の半数以上の111基が2016年9月までに完成する予定でしたが、実際は予定通り完成したのはわずか22基でした。また、142基は完成・引き渡し時期が延期されました。このように、リグの建造市場においても厳しい状況が続いています。以上でマーケットレビューの説明を終わります。引き続きまして、2017年3月期第2四半期の決算概要について、副社長の山田が説明いたします。

当社グループ運用リグの状況

日本海洋掘削当社グループ運用リグの状況

引き続きまして、第2部の2017年3月期第2四半期の決算概要についてご説明申し上げます。
これは、今年の9月末時点の当社グループ運用リグそれぞれの状況とロケーションを示した図です。ジャッキアップリグのHAKURYU-10はインドネシア、HAKURYU-11はマレーシア、SAGADRIL-1・SAGADRIL-2およびHAKURYU-12はアラブ首長国連邦で整備工事を実施いたしました。セミサブリグのHAKURYU-5はベトナム、NAGA 1はマレーシアで整備工事を実施いたしました。また、ドリルシップのちきゅうは高知県室戸沖で科学掘削を実施いたしました。なお、新リグHAKURYU-14・HAKURYU-15はシンガポールの造船所で建造が進んでおります。

リグフリート操業実績

日本海洋掘削リグフリート操業実績

このスライドは、今年度上期の当社運用リグの操業実績を示しています。青色の部分は、各リグが操業した時間を。また、灰色の部分は造船所等における工事あるいは待機を示しております。上から順に、HAKURYU-5は6月上旬までベトナム・ブンタウ沖でTNK社の掘削工事に従事いたしました。HAKURYU-10は7月中旬までインドネシア・東カリマンタン州沖でTotal E&P社の掘削工事に従事いたしました。HAKURYU-11は6月下旬までベトナム・ブンタウ沖で、出光興産株式会社と掘削契約を締結したPVD社に対し、掘削業務サービスを提供いたしました。NAGA 1は4月上旬から8月中旬まで、マレーシア・サラワク州沖でPCSB社の掘削工事に従事いたしました。これらのリグは、操業終了後待機しながら整備工事を実施いたしました。SAGADRIL-1・SAGADRIL-2およびHAKURYU-12は、アラブ首長国連邦シャルジャの造船所で整備工事を実施いたしました。その結果、ちきゅうを除く当社グループ運用リグ7基の稼働率は31.3%、収入期間の比率は30.3%となりました。

連結損益計算書(前期比)

日本海洋掘削連結損益計算書(前期比)

以上の操業実績の結果、売上高は前期比140億5900万円減の107億7600万円。営業利益は61億5100万円減のマイナス26億9000万円。経常利益は65億5900万円減のマイナス33億4500万円。親会社株主に帰属する四半期純利益は、59億6500万円減のマイナス37億4000万円となりました。また、一株当たり四半期純利益は331円39銭減のマイナス207円81銭となりました。

四半期純利益の増減分析(前期比)

日本海洋掘削四半期純利益の増減分析(前期比)

次に、四半期純利益の減少の要因についてご説明いたします。売上高は140億5900万円の減少となりました。その内訳は、デイレート変動による減収が6億3000万円。作業日数減少による減収が113億9500万円。運用・管理受託事業、ちきゅう科学掘削の増収が13億5000万円。前期に比べ商業掘削期間が減少したため、その分運用・管理期間が増加したことにより受託業務収入が増加となりました。為替変動による減収が4億8200万円。その他はちきゅうの商業掘削関連サービス収入が減少したことなどから、29億200万円の減収となりました。売上原価および一般管理費は、人件費、物品費、修繕費、減価償却費などの減少により79億800万円減少しました。その他の営業外利益および特別損益は3億9600万円減少しました。法人税等は5億8300万円減少しました。以上の結果、四半期純利益はマイナス37億4000万円となりました。

業績予想比

日本海洋掘削業績予想比

第2四半期の実績は、8月4日に発表いたしました業績予想に比べ売上高は減少しましたが、営業利益・経常利益・四半期純利益は予想を上回る結果となりました。その要因についてご説明いたします。売上高は1800万円減少となりました。これは主に第3四半期で予定していたちきゅう科学掘削のための資機材を第2四半期で売り上げ計上したことにより増収となったものの、SAGADRIL-1とSAGADRIL-2の契約が獲得できなかったことによるものでございます。営業利益は、待機中のリグについて取り組んだ人件費・修繕費・物品費などの節減が想定を上回る結果となったため、予想比3億9700万円増のマイナス26億9000万円となりました。経常利益は予想比4億8800万円増の、マイナス33億4500万円。四半期純利益は予想比5億3000万円増の、マイナス37億4000万円となりました。

四半期純利益の増減分析(前期比)

日本海洋掘削四半期純利益の増減分析(前期比)

次に、四半期純利益が業績予想に比べ増加した要因についてご説明申し上げます。売上高は1800万円の減少となりました。その内訳は、デイレート変動による減収が500万円。作業日数減少による減収が3億4700万円。運用・管理受託事業、ちきゅう科学掘削の増収が3億5800万円。為替変動による減収が3100万円。その他は700万円の増収となりました。売上原価および一般管理費は、人件費・物品費・修繕費など一層の背減に取り組んだことにより4億1500万円減少しました。営業外損益および特別損益は8600万円増加しました。法人税等は4800万円減少しました。以上の結果、四半期純利益はマイナス37億4000万円となりました。

連結貸借対照表(前期末比)

日本海洋掘削連結貸借対照表(前期末比)

続きまして、連結貸借対照表についてご説明いたします。資産合計は前期末に比べて101億9000万円減の993億9800万円となりました。これは、未収入金・有価証券および有形固定資産が減少したことなどによるものです。負債合計は前期末に比べて43億4400万円減の518億9900万円となりました。借入金返済、社債消化により有利子負債を減少させたことなどによるものでございます。純資産は前期末に比べ58億4600万円減の474億9900万円となりました。これは主に、四半期純利益と為替換算調整によるものです。以上の結果、自己資本比率は前期末に比べ1ポイント減の47%にとどまりました。

リグフリート操業計画(前回発表:8月4日)

日本海洋掘削リグフリート操業計画(前回発表:8月4日)

次に、第3部の2017年3月期通期業績予想についてご説明いたします。
この図は第1四半期決算発表時にお示しした今期の操業計画です。赤い縦の線は前回業績予想を発表した8月4日の時点を示しております。水色の受注活動中を示す帯の部分は通期中の掘削工事契約案件に、受注獲得率を掛けたものを各歴の売上高予想額とし、8月4日時点では業績予想に織り込んでおりました。

リグフリート操業計画(今回発表:11月7日)

日本海洋掘削リグフリート操業計画(今回発表:11月7日)

これは今回見直した操業計画で、前回からの更新個所を斜線で示しております。赤い縦の点線は、今回業績予想を見直した11月7日時点で示しております。新規掘削工事案件が大幅に減り競争が一段と厳しくなる中、HAKURYU-5、SAGA DRIL-2、HAKURYU-10、HAKURYU-11およびHAKURYU-12は引き続き受注活動を鋭意展開中ですが、こうした受注活動中のリグで見込んでいた売上高につきましては、今回見直した業績予想に織り込まないこととしました。SAGA DRIL-1は秘所に想定していたイランでの操業再開には至っておりませんが、この度アラブ首長国連邦のBundoq社と掘削契約を締結いたしました。詳しくは次のスライドでご説明申し上げますが、12月中旬から操業を開始する予定です。NAGA 1はPCSB社の掘削工事が予定より早く終了し、契約も早期解約となったため現在整備工事待機の状態にあります。ちきゅうは、12月中旬からインド洋で商業掘削に従事するべく案件獲得を目指しておりましたが、計画自体が来期以降に延期される見込みとなったため今下期は科学掘削に従事しております。以上の結果、ちきゅうを除く当社リグ運用7基の年間稼働率は現在のところ17.6%。収益期間の比率は17.1%となる見込みでございます。

「SAGADRIL-1」新規掘削工事受注

日本海洋掘削「SAGADRIL-1」新規掘削工事受注

11月2日に、当社はアラブ首長国連邦アブダビのBundoq社とSAGADRIL-1による掘削工事契約を締結したことを開示いたしました。契約期間は一項、約40日を予定しております。SAGADRIL-1は二年前にも、このエルブンドク油田のメンテナンスのための掘削工事に従事しました。厳しい市況が続いておりますが、このBundoq社との掘削工事契約締結に、現在追求中の他の案件も追従できるよう、引き続き受注活動に全力を尽くしていきます。

通期連結業績予想要約

日本海洋掘削通期連結業績予想要約

それでは、11月7日に見直した今期の操業計画を踏まえた通期の連結業績予想についてご説明申し上げます。長引く海洋掘削市況の低迷により、今しばらくは厳しい営業環境が見込まれるため受注活動中のリグで見込んでいた売上高については予想に織り込まないこととしました。売上高は、前回発表予想比51億8600万円減の151億9100万円を予想しております。営業利益は、前回予想比8億200万円減のマイナス89億9800万円。経常利益は7億1200万円減のマイナス99億6800万円。当期純利益は、6億5700万円減のマイナス104億8800万円を、それぞれ予想しております。第3四半期以降の為替レートは1ドル105円を想定しております。当期純利益の減少要因につきましては、次のスライドでご説明申し上げます。

当期純利益の増減分析(前回予想比)

日本海洋掘削当期純利益の増減分析(前回予想比)

売上高は51億8600万円の減少を予想しております。その内訳は、デイレート変動による増収が1200万円。作業日数減少による減収が49億3200万円。運用・管理受託事業、ちきゅう科学掘削の増収が16億1600万円。商用掘削を見込んでいた期間は運用管理業務を行うことになるため、その期間分について受託業務収入が増加となっております。為替変動による増収が6600万円。その他は、ちきゅうの商用掘削関連サービス収入を見込まないこととしたことから、19億4800万円の減収を予想しております。売上原価および一般管理費は、人件費・修繕費・物品費・現地経費などの更なる節減により43億8400万円の減少を予想しております。営業外損益および特別損益は8500万円の増加を予想しております。法人税等は5900万円の減少を予想しています。以上の結果、当期純利益はマイナス104億8800万円を予想しています。

リグフリート中期操業展開(2017年3月期~2019年3月期)

日本海洋掘削リグフリート中期操業展開(2017年3月期~2019年3月期)

次に、リグフリート中期操業展開についてご説明いたします。当社は、掘削工事契約の確保を経営の最重要課題と位置づけ、現在今期第4四半期からの稼働を視野に複数の案件を追求しております。HAKURYU-5は東南アジアと極東。SAGADRIL-1とSAGADRIL-2は中東。HAKURYU-10は中東と東南アジア。HAKURYU-11はインド洋。HAKURYU-12はインド洋と中東。そしてNAGA 1は東南アジアの案件獲得に向け受注活動中です。また、ちきゅうは日本におけるメタンハイドレート海洋産出試験や、昨年東インド沖で従事したメタンハイドレートボーリング調査の次のフェーズの仕事となる商用掘削案件獲得に向け、受注活動中でございます。中長期的には、鉱区を国際的に解放したメキシコにおいて複数のジャッキアップリグの投入と、大水深海域における案件獲得を目指しております。HAKURYU-14とHAKURYU-15は現在シンガポールで建造中です。当初HAKURYU-14とHAKURYU-15の完成引き渡し予定時期は今年の10月末と12月末をそれぞれ予定していましたが、市況の回復に今しばらく時間がかかると見られる事から、6月27日に開示しましたように、まずHAKURYU-14は完成・引き渡し時期を2018年1月末に延期することを決定いたしました。もう一基のHAKURYU-15についても、完成・引き渡し時期を延期することを検討いたしております。引き続きまして、事業環境変化への対応と成長戦略について、社長の市川がご説明申し上げます。

均衡に向かう原油需給

日本海洋掘削均衡に向かう原油需給

それでは第4部の事業環境変化への対応と成長戦略についてご説明いたします。
9月28日開催された石油輸出国機構(OPEC)の非公式会合で、OPEC全体の産油量を日量3250万バレルから3300万バレルに抑制することが合意されました。OPEC全体の8月時点での産油量は日量3324万バレルであったため、これは事実上の減産合意であると世界中に公表されました。しかしながら、10月28日に開催されたOPEC加盟14か国の専門家による会合では、9月に合意した減産の具体策について結論が出ず、加盟国間での意見調整が難航しているとの報道もありました。重要な詳細については、今月末のOPEC定例総会で決定されることになっておりOPECはそこで正式に減産合意に至れるかどうかが注目されています。一方、米国エネルギー情報局(EIAA)は10月13日に発行された報告書ショートタームエナジールック10月号でこのグラフが示すように、2017年後半には原油供給過剰の状態は解消するという見方をしています。さらに、同報告書では来年2017年1月のWTI原油価格は1バレル37ドルから68ドルの間に収まるという推計を発表しています。本年2月11日に1バレル26ドル19セントを記録したWTI原油価格は、その後緩やかな上昇に転じ現在は40ドル代半ばで推移しております。

事業環境変化への対応

日本海洋掘削事業環境変化への対応

当面は当社を取り巻く事業環境は厳しい状況が続くと思われますが、その間当社は全社一丸となって将来の飛躍につなげるための課題に着実に対応してまいります。当面の課題は掘削契約の確保と経費節減の二点です。中長期的に対応すべき課題として記載したリグフリートの増強、大水深・新規マーケットへの積極的参入および海洋掘削技術の応用の三つは従来から当社が継続的に推進している成長政略でございます。また、安全操業と人材確保と育成の二つについては、現在のような事業環境のときだからこそ一段と重要性を増す課題であると考えています。経費節減を強力に推進しつつも、この安全操業と、人材確保と育成の二つの課題は市況に左右されることなく、恒久的に取り組まなければならないと考えています。

掘削契約の確保

日本海洋掘削掘削契約の確保

掘削工事計画を確保することは、現在の当社の最重要かつ喫緊の課題です。原油価格低迷の影響により新規案件が少なくなっている中、当社はこれまでの事業展開の中で築き上げてきた顧客との信頼関係や、当社の強みである安全操業を武器に掘削工事契約の獲得に全社を挙げて努力しています。特に、産油国の国営石油会社との長期契約の確保は業績安定のためには必須の課題です。こうした顧客に対し、日本人・日本企業ならではの冷静できめ細やかな作業など、当社ならではのプロフェッショナルな仕事の仕方を強みに受注活動を鋭意展開中です。

経費節減

日本海洋掘削経費節減

厳しい事業環境に対応するため、全社的に売上原価や一般管理費の経費節減案を講じ、これを社内に周知徹底させるとともに、外部からの資機材の調達につきましても仕入れ価格の引き下げなどの交渉を重ね、引き続き一連の経費節減に取り組んでいます。売上原価は、外国人クルーの雇い止めをはじめ、日本人社員の駐在手当の減額や、SAGADRIL-1・SAGADRIL-2・HAKURYU-12の三基をアラブ首長国連邦のシャウズ社に集結させ一括管理することによりコスト効率の向上を図り、人件費や係留費の節減に努めております。また、修繕費・物品費および現地経費のより一層の節減を進めております。リグの資機材、機器類、パーツ等の仕入れ価格引き下げの交渉を引き続き行い、多数のベンダーから合意を得ることができております。一般管理費は、役員報酬の減額・役員賞与の全額カットの他、業務効率化を進める中で人件費、旅費交通費、外部業者への業務委託費等を中心に節減を進めています。このように、事業環境が厳しい中で経費節減に取り組んでおくことで、市況が反転した際の収益性をより高めることができると考えております。

安全操業

日本海洋掘削安全操業

次に、当社事業の根幹である安全操業についてご説明いたします。これは当社のジャッキアップリグHAKURYU-10が今年6月にフランスの石油開発会社Total E&P社より、2015年に世界中で同社の契約下にあったリグ45基のなかで、安全性・効率性・迅速性といった掘削サービスのベースとなる部分において最も秀でたパフォーマンスを発揮したリグとして『2015 Best Rig Performance within Total E&P』を受賞した時の写真でございます。統合型管理システム(HSQE-Management System)に基づき、リグがいつでも安全かつ効率的に操業できるよう、安全性・効率の一段の向上に常に努めております。

人材確保と育成(1)

日本海洋掘削人材確保と育成(1)

次に、人材確保と育成についてご説明いたします。当社グループは、日本文化と伝統に基づく掘削コントラクタースピリットを共有する日本人を機関要員とし、その配下に優秀な外国人要因を保用し、経験・ノウハウの蓄積、継承を図ってきました。こうして継承されたノウハウに基づく精緻な計画や、きめ細かい対応に加え、冷静で和を尊ぶ伝統的な精神が当社の特長であり、世界を相手にする当社の競争力の源泉です。こうした競争力を維持、向上するためには、当社の事業基盤を支える人材。特にそのコアとなる日本人の人材を確保し、早期に育成することが重要になってきます。そのためには、熟練リグクルーの経験・技術・知識の早期継承や、次世代リーダーや若手社員の早期育成という課題に積極的に取り組む必要があります。人材を計画的に採用し、システマティックな教育と育成を全社的な取り組みとして実施しているところです。当社はこれからも各種人材育成プログラムを強化してまいります。

人材確保と育成(2)

日本海洋掘削人材確保と育成(2)

人材確保と育成につきましては、自社内での活動にとどまらず社外の活動にも力を入れてまいります。10月4日に日本の将来の海洋産業を担う技術者の育成に向けた取り組みを産官学連携公が連携して推進するプラットフォーム「日本財団 オーシャンイノベーションコンソーシアム」が設立され、当社は本コンソーシアムの重要な推進メンバーである特別会員5社のうちの一社として参加することになりました。当社は日本で唯一の海洋掘削会社であるが故、人材育成に関して創立当初見習うべき手本がなく、苦労しながら手探りで人材育成を行ってきた経緯があります。それだけに、本コンソーシアム設立には非常に大きな期待と思い入れがございます。海洋開発産業には具体的にどのような仕事があるのか、また、そこで活躍するためには学生時代にどんなことを勉強しておけばよいのか。本コンソーシアムが将来の海洋開発産業を担う技術者を目指す方々からのこうした問いに答え、海洋開発人材育成の礎となれるよう、当社は他の参加メンバーとともに尽力したいと考えております。

成長機会を逃さない戦略

日本海洋掘削成長機会を逃さない戦略

当社を取り巻く事業環境はすでにご説明しました通り、しばらくは厳しい状態が続く見通しです。まずは当面の課題である掘削契約の確保と、経費節減の二点に、役員・従業員の総力を結集いたします。そして、反転期が到来した際には収益の回復機会と成長機会を逃すことなくとらえていきたいと考えています。海洋掘削事業は、中長期的には成長産業であるという考えに変わりはありません。その中で、当社の成長のカギを握るのはリグフリートの増強、大水深新規マーケットへの積極的参入、そしてメタンハイドレート開発にも寄与する海洋掘削技術の応用という従来からの首尾一貫とした成長戦略でございます。引き続き、長期的な視点で一層のご支援とご協力を賜りますようお願い申し上げます。ご清聴ありがとうございました。

日本海洋掘削株式会社のIRはこちら
http://www.net-presentations.com/1606/20161111/flashplayer.html

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です